破綻した暗号資産取引所マウントゴックス(Mt Gox)の債権者への弁済が始まったことがわかりました。アメリカのソーシャルニュースサイトRedditに、「PayPalで日本円で受け取った」という投稿が続々と寄せられ、マウントゴックスの弁済が始まったことがわかりました。
マウントゴックスは2009年に設立した当時世界最大の暗号資産取引所で、全世界のビットコイン取引の7割を扱っていました。2014年にハッキングを受け、多額の不正資金が流出したことで破綻に追い込まれました。このハッキングでマウントゴックスは自社保有分の10万BTCとユーザー保有分の75万BTC(当時のレートで約470億円相当)、さらに顧客からビットコイン売買のために預かっていた資金28億円を失いました。マウントゴックスのセキュリティ事件では12万7000人が被害者となっと言われています。
なお、マウントゴックスのセキュリティ事件は内部からの不正操作が疑われました。そして、2015年に社長のマルク・カルプレス氏が逮捕されました。さらに、2017年にはマウントゴックスのセキュリティ事件に関与したとされるビットコイン取引所BTC-eの運営者アレクサンダー・ビニック氏が逮捕されました。マウントゴックスのセキュリティ事件については、こちらの記事をご覧ください。

なお、一部の債権者に対して、弁済金が二重に支払われているという報告もあります。二重に支払った債権者に対してマウントゴックスは2回目の送金を返金するよう求めています。二重に支払われた理由についてマウントゴックスはシステムの問題としています。
マウントゴックスの弁済が始まった場合、市場に売り圧力が生じ、ビットコインが下落すると考えている市場参加者は少なくありません。そのため、マウントゴックスの弁済の動きには今後も注目が集まるでしょう。
現在、ビットコインは少し値を下げ、4万2000ドル台で推移しています。
免責事項
暗号通貨は価格変動が激しく、トレードの際は自身の投資経験、目標、財務状況、リスクを取る能力等について十分検討する必要があります。
本記事はあくまでも情報提供を目的としており、投資を推奨するものではありません。
また、本記事を参考して投資した結果被った損失について、弊社は一切の責任を負いかねます。