米連邦準備制度理事会(FRB)が6月11日、12日に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が7月3日、公表されました。議事録によると、FOMCメンバーは米国経済が減速しているように見えることを認め、「物価圧力が緩和されている」と指摘しました。しかし、利下げには慎重な姿勢を取り、即座に利下げに踏み切ることを控えるよう勧告をしています。一部のメンバーは、利下げに踏み切る前に様子見すべきと強調し、インフレが再び上昇すれば利上げの必要性があるかもしれないと述べるメンバーもいました。そして、議事録には、メンバーが政策金利を5.25%から5.50%の範囲内に維持することに賛成したことも明記されています。
6月のFOMC会合では金融政策を据え置くことを決定しまたが、これは市場の予想通りでした。その理由として、インフレが減速し、雇用市場がバランスを取りつつあると説明しましたが、これは不確実な経済見通しの中でインフレリスクに慎重に対処する姿勢でもあります。FRBの予想によると、今年の利下げ幅は中央値で4分の1%ポイントの1回のみで、3月の会合で予想した3回の利下げから修正されました。
なお、最近のデータによると、FRBが重視するコアPCEデフレーターは前月比で2.6%上昇し、予想通りでした。また、5月のコアCPIは前年比3.4%上昇しました。


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