RSIと同様に高い人気を誇るオシレーター系インジケーターのRCIはご存じでしょうか?
オシレーター系インジケーターは相場の過熱度を測る重要指標で、ローソク足のトレンド状況である「売られすぎ」と「買われすぎ」を数値化してくれる便利ツールです。
今回は、相場の過熱度を測れるオシレーター系インジケーターの中でも、人気上位を争うRCIの基礎知識をご紹介します。
✓ RCIの基礎知識
✓ RCIを用いたトレード手法
✓ RCIのメリットとデメリット
✓ RCIと組み合わせのいいインジケーター
相場の過熱度を測るオシレーター系インジケーターの中でも人気なRSIとの違いから、RCIと相性のいいインジケーターに加え、RCIを用いたトレード方法まで解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
RCIとは?

RCIはRank Correlation Indexの頭文字をとった略語で、日本語では「順位相関指数」となり、ある一定期間の終値の値に上昇順位をつけ、その期間の日数との相関関係を数値化したものです。
RCIを見ることで、相場の「買われすぎ」と「売られすぎ」がわかるようになります。
「買われすぎ」や「売られすぎ」など相場の過熱度がわかるので、現在の価格が割高なのか割安なのかの判断基準となります。
のちほどRCIの適切な設定値や読み方を解説していきます。
RCIとRSIとの違いとは?
RCIと非常によく似たオシレーター系インジケーターに、RSIがあります。
どちらも相場の過熱度を測るインジケーターで、「買われすぎ」や「売られすぎ」といったバロメーターとなるものです。
- RSI ➡ 相対力指数
- RCI ➡ 順位相関指数
となり、ざっくりした違いは、以下になります。
・RCI ➡ n期間における直近の価格がどれだけ強いかを示す
・RSI ➡ n期間における上昇と下落の差がどれだけ生じたかを示す
RSIは上昇と下落幅の比率から相場の過熱感を示すのに対し、RCIは何番目に強かったかという順位で示してくれます。
数値が動く範囲では、
- RSI ➡ 0から100 (50が中心)
- RCI ➡ −100から+100 (0が中心)
となり、パラメーターにも違いがあります。
RSIは中心が50となりますが、RCIの場合はセンターが0になります。
また、RSIもRCIも相場の過熱度を表してくれるインジケーターですが、グラフの動き方に違いがあります。
RCIは滑らかに、RSIは粗く動く

実際にRCIとRSIのグラフの動きを見てみましょう。
青線で表示されたRSIは、0から100の範囲でグラフがカクカクと動いていることがわかります。
一方の赤線で表示されたRCIは、⁻100から+100の範囲でグラフが滑らかに動いていることが確認できます。
反応速度はRSIよりRCIの方が高い
どちらも相場の過熱感を示すオシレーターではあり、グラフも一見似通って見えます。
では、価格への反応速度は違いがあるのでしょうか?
- RSI ➡ 反応速度がRCIより低い
- RCI ➡ 反応速度がRSIより高い(連続上昇局面でより敏感に反応する)
直近の値動きに対して、より早く反応するのがRCIです。
そのため、RCIはスイングトレードよりもスキャルピングなどの短期トレードでより強みを見せてくれるでしょう。
トレンド相場に強いのはRSIよりもRCI
RSIの過熱度の基準として、上昇トレンドの場合70超過というバロメーターがありますが、ご存じの方も多いように、RSIの70を超えたからと言って、ローソク足がすぐに反転するわけではなく、むしろ上昇トレンドが継続することが多くあります。
それだけRSIはトレンド相場に弱いのです。
一方でRCIはレンジ相場・トレンド相場の両方に対応できるというメリットがあります。
RCIの読み方と設定方法

RCIとRSIの違いをざっくりと見てきましたが、ここからはいよいよRCIの基本事項を掘り下げて見ていきましょう。
RCIの計算式

d:日付の順位と価格の順位の差を2乗して合計した値
n:任意の期間
となります。
たとえば、期間中の価格が右肩上がりで上昇している場合にはdの値にゼロが入るため、RCIは+100となります。
過熱度の基準
RCIは⁻100~+100の値で構成されています。
RSIでは【70超過が買われすぎ・30以下が売られすぎ】のサインとなりました。
RCIでは以下の基準で見ることができます。
- +80オーバー ➡ 買われすぎのサイン
- ⁻80アンダー ➡ 売られすぎのサイン
中心は0となり、0に近い水準でRCIが動いている場合、トレンドレスの状態となります。
ダイバージェンス
RCIでのダイバージェンスは、価格反転ポイントによる逆張りエントリーポイントの精査に役立ちます。
ダイバージェンスとは「逆行現象」のことで、ローソク足の向きとRCIの方向性が逆行している状態をいいます。
実際のチャートで見てみましょう。

チャートはCADCHFの時間足です。
ローソク足の上値を切り上げる上昇トレンドが発生している中、RCIは上限の100近くに達し、数値を下げるダイバージェンスが発生しました。

その後上昇トレンドは終焉となり、反落していきました。
このようにRCIのダイバージェンスを見つけることで、エントリーポイントを精査できるようになります。
MT4の設定方法
RCIは残念ながらMT4に標準装備されていません。
なのでウェブサイトから無料でダウンロードできるサイトを探し出し、インストールする必要があります。
ただ、本記事ではこちらでご紹介するページから無料でダウンロードできるので、ぜひインストールしてみてください。
では早速、RCIをいっしょにダウンロードしてみましょう。
① MT4インディケーター貯蔵庫から【RCIのダウンロード】をクリック

② MT4の【ファイル】タブから【データフォルダを開く】を選択し、【MQL4】をクリック

③ 【Indicators】のファイルを開き、ダウンロードした【RCI】ファイルをドラッグ&ドロップする
④ パラメーターは標準値から変更せず、OKをクリックし設定完了

これでRCIがMT4でも表示されるようになります。
スマホでの使い方
外出先でも気軽に価格を確認できるように、スマホにMT4を入れている方も多いと思います。
しかしながらRCIはMT4に標準装備されていません。
現時点では、Android・iPhoneともにMT4にRCIを表示させることはできません。
そのため、スマホでRCIを表示させたい場合は、国内業者のRCI表示対応チャートを使う必要があります。
国内業者でスマホでのRCI表示対応可となっているのは、以下の5選です。
- DMM FX
- ヒロセ通商(LION FX)
- GMOクリック証券
- JFX
- YJFX!
スマホでRCIを確認する場合は、MT4ではなく国内業者のチャートを見るようにしましょう。
トレーディングビュー
MT4と同様に人気があるトレーディングビューですが、トレーディングビューではRCIが標準装備されています。
トレーディングビューのアカウントをお持ちでない方は、ここからトレーディングビューのアカウントを作成し、ログインできる状態にしておいてください。
トレーディングビューでのRCI設定方法

① ログイン後、【インジケーター】をクリックし、検索ボックスにてRCIを検索
② RCIをクリックすると、ローソク足の下部にRCIが表示されるようになります。
パラメーターを変更するには、RCIの上にカーソルを持っていき歯車マークを表示させ、【設定】から期間や表示スタイルを変更してみてください。

RCIを用いたトレード手法

ここからは本格的にRCIを用いたトレード手法を解説していきます。
RCIでのトレード手法を見ていく前に、まずはRCIの判断基準をおさらいしておきましょう。
RCIで意識する水準は、0%、-80%、+80%となります。
0が中心となり、トレンドが出ていない状態です。
RCIのエントリーサイン
RCIでのエントリーサインには、【RCIのクロス】と【RCIのダイバージェンス】の2パターンがあります。
RCIのクロス
通常のRCIではもともと1本の指標表示となっていますが、設定を変更し、短期RCIと長期RCIの2本を表示させることで、売買シグナルを発生させることができます。
移動平均線(MA)のゴールデンクロスやデッドクロスのようなイメージで使ってみましょう。
設定値は以下の通りです。
・短期RCI:9日
・長期足RCI:26日
短期RCIの9日はRCIの設定値でデフォルトとなっているもっともポピュラーな日数です。
市場参加者の多くが意識している期間なので、短期RCIは9日にすることをオススメします。
長期RCIは26で設定します。26期間の場合、週足だと26週間でちょうど半年間になる設定です。
では実際に2本のRCIを表示させていきましょう。

上記のCADCHF4時間足では、青丸の部分で青色の長期線(26日)を赤色の短期線(9日)が上抜けるゴールデンクロスが発生しています。
その後ローソク足は順調に伸び、上昇トレンドを継続させました。
一方の赤丸部分では、赤色の短期線(9日)が長期線(26日)を下抜けてのデッドクロスとなっています。
その後反転し、大きく下落していったため、2本のRCIのクロスを確認してのエントリーは有効といえるでしょう。
RCIのダイバージェンス
RCIもRSIと同様に、ダイバージェンスが発生します。
ダイバージェンスとは逆行現象のことをいい、ローソク足の向き(上昇か下落)とRCIの向きが反対方向の状態を指します。
RCIが+80を超過してからのダイバージェンスは売りの逆張りシグナルに、RCIが-80を下回ってからのダイバージェンスは買いの逆張りシグナルとなります。

上記画像ではローソク足が上向いており、上昇トレンドを継続させています。
一方でRCIは100%にタッチしたあと、ラインを切り下げて値が下降してきました。

その後はご覧の通り、価格が落ちて反転し下降トレンドへと入っていきました。
三重天井・三重底
三重天井は、RCIを3本表示させ、3本すべてのラインが+80%以上に位置していることをいいます。
3本すべてが80%を超えている場合は、強い上昇トレンド発生中とみなされ、その時点でロングエントリーを仕掛けます。
RCIのライン3本が-80%を下回っている場合は、強い下降トレンド中とみなされ、ショートエントリーを仕掛けていきます。
3本のRCIは、以下のパラメーターで設定しましょう。
- 9日(短期)
- 26日(中期)
- 52日(長期)
上記がもっとも一般的なパラメーターで、市場参加者の大衆が意識している値になります。

上記はCADCHFの4時間足ですが、RCI(9日・26日・52日)の3本すべてが+80%の水準に達しています。
RCIの三重天井が確認されたあとも、ローソク足は継続して上昇し続けました。
このように、RCIの三重天井は強いトレンド継続のシグナルとなるため、RCIを逆張りとして使わず、順張りとしてエントリーするようにしましょう。
なお、RCIの3本すべてが-80%を下回っている場合は三重底となり、強い下降トレンドのサインとなります。

RCIと平均足
MT4では、価格表示の方法をローソク足から平均足に変更することが可能です。
平均足表示のメリットは、ローソク足に比べて価格の均一さが保たれるため、トレンド方向を視覚的に認識しやすくなることです。
MT4で平均足を表示させるには、デフォルト装備されている【ナビゲーター】から【Examples】のカテゴリー内にある【Heiken Ashi】をクリックします。
RCIと組み合わせて平均足を使用する場合は、時間足以下の短期足で見るようにしましょう。

上記の時間足チャートのように、赤色で下落している途中に、緑色の陽線が発生しました。
下落トレンド中の【戻し売りポイント】です。
平均足の色が変わった時点で、RCIは-80%に達しています。
このポイントで、順張りエントリーを仕掛けましょう。
RCIとフィボナッチ
フィボナッチ・リトレースメントとRCIの互換性も非常に高く、エントリーや利確ポイントとして意識できます。

上記の時間足チャートで、指標発表により価格が急騰したあとの値動きにフィボナッチ・リトレースメントを当ててみました。
するとRCIが-80%を超過した時点でフィボナッチは節目の38.2%に到達。
それと同時に価格が下げ止まりローソク足が反転していきました。
このように、RCIとフィボナッチ・リトレースメントを合わせることでも、ポイント精査につながります。
RCIと相性のいいインジケーター

前章でRCIを用いたエントリー手法をご紹介してきましたが、ここからはRCIと相性のいいインジケーターについて解説していきます。
みなさんにおなじみのインジケーターが多く出てくると思いますので、ぜひじっくりと読んでみてください。
まずは大定番の移動平均線から見ていきましょう。
RCIと移動平均線
RCIと移動平均線は非常に親和性が高く、相場の過熱度を測るRCIと相場のトレンドを示す移動平均線の双方を使うことで、チャートの流れをつかみやすくなります。
MAのクロスとRCIの±80オーバーをねらう
まず、移動平均線(MA)を2本表示させます。
なぜ2本表示させるかというと、MAのクロスをしたタイミングをエントリー根拠としてとらえるからです。
ここではデイトレードを想定して解説するため、MAはSMA(Simple Moving Average)ではなく反応速度が速いEMA(Exponential Moving Average)を選ぶようにしましょう。
なお2本のEMAは設定期間をそれぞれ、短期足 → 25日・長期足 → 75日で設定します。
- MAのゴールデンクロス → 短期MAが長期MAを上抜ける → 上昇トレンドへの転換サイン
- MAのデッドクロス → 短期MAが長期MAを下抜ける → 下降トレンドへの転換サイン

上記チャートはEURUSDの時間足です。
RCIの青色が25日、赤色が75日で設定しています。
青丸の部分で、短期MA(青色25日)が長期MA(赤色75日)を上抜けてきました。
このタイミングで同時にRCIを見てみると、マイナス80に達しており「売られすぎ」シグナルが点灯しています。

緩やかな下落基調だったチャートはその後トレンド転換し、下落トレンドから上昇基調へと入っていきました。
RCIとボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドはローソク足の値動きによってバンドの傾きを変えることで、トレンド方向を示してくれるインジケーターです。
バンドが広がっており、なおかつ角度がついている場合は上下どちらかのトレンドが発生している局面です。
対称的に、ボリンジャーバンドが収縮しており上下どちらにも傾きが見られない局面では、トレンドレスと捉えます。
ボリンジャーバンドの収縮局面での傾きに注目する
ボリンジャーバンドとRCIを組み合わせてのトレードでは、バンドが収縮しているトレンドレスの状態からエントリーポイントを見定めます。
なぜなら、ボリンジャーバンドの±3σタッチによる逆張りでは、トレンドが継続しロスカットポイントを見失う可能性があるからです。
そのため、ボリンジャーバンドの傾きに注目して、その後のローソク足の方向性を探ります。
- バンドが平行状態(収縮)であることを確認 → 中心線のバンドが上向き → 上昇トレンドサイン
- バンドが平行状態(収縮)であることを確認 → 中心線のバンドが下向き → 下降トレンドサイン
上記シグナルに合わせて、RCIの過熱度を確認します。

上記EURUSDの15分足では、ボリンジャーバンドが収縮していると同時に、中心線が下向いています。
ボリンジャーバンドが収縮状態に入っているとき、上記のようにRCIの数値は中央値の0付近で推移します。
そのときのRCIが上昇過程のゼロ付近なのか、下落途中のゼロ付近なのか、注目してみてみましょう。

ボリンジャーバンドの下向き収縮後、継続して下落トレンドへと入っていきました。
RCIとMACD
MACDは相場の過熱度を見るオシレーター系インジケーターに分類されますが、相場の方向性を見るトレンド系の側面も併せ持つ、非常に人気の高いインジケーターです。
MACDはMoving Average Convergence Divergenceの頭文字をとったもので、移動平均収縮拡散と日本語訳されます。
シグナルとの交差でエントリーポイントを精査
移動平均線を表示させ、シグナルと交差した時点でエントリーをします。
その際、ヒストグラムの位置にも注目してみます。
- MACDがシグナルを上抜け + ヒストグラムがマイナス推移 → 買いシグナル
- MACDがシグナルを下抜け + ヒストグラムがプラス推移 → 売りシグナル

このときのRCI(上記チャートの赤実線)は、青丸で囲まれた通り、ヒストグラムと同位置の買われすぎ局面に位置しています。

MACDのヒストグラムがプラス推移の状態でRCIが買われすぎシグナルを点灯し、その後ローソク足は下降していきました。
RCIとGMMA
GMMA(Guppy Multiple Moving Average)は12本の移動平均線を組み合わせたインジケーターで、トレンドの有無や強弱性をビジュアルで表示するトレンド系テクニカル指標です。
移動平均線では短期線・長期線のクロス(ゴールデンクロス・デッドクロス)を分析方法のひとつとしますが、GMMAでは12本のラインの位置や向きなど、形状での判断に重きを置きます。
短期線が上なら上昇トレンドのサインになる
GMMAでは計測期間の短い短期線グループと、計測時間の長い長期線グループに分けられます。
基本的には、GMMAは以下の期間で構成されています。
- 短期足 → 3・5・8・10・12・15
- 長期足 → 30・35・40・45・50・60
6本の短期線が上向いており、各短期線ごとの間隔が広がり拡散していれば、上昇トレンドの合図となります。
一方、6本の短期線が下むいており、各短期線ごとの間隔が広がり拡散していれば、下落トレンドの合図となります。

上記チャートでは、12本のGMMAが拡散して上昇トレンドになっている中、短期GMMAが上昇から下降へと入りつつあります。
同時に、RCIは買われ過ぎラインである+80を超過しています。

短期GMMAが下向いてくると、長期GMMAを下抜けてきました。
それから上昇トレンドは、終焉し、下降トレンドへと突入してきました。
GMMAの向きとRCIの超過サインを組み合わせる
上記でご説明したように、GMMAの短期線の向きが上向きで明確なとき、RCIが-80アンダーとなっていれば、ロングエントリーのサインです。
対照的に、GMMAの短期線が下向きとなっているときにRCIが+80オーバーとなっていれば、それはショートエントリーのサインとなります。ぜひチャート上で探してみましょう。
GMMAはMT4に非標準装備
GMMAはMT4に標準装備されていません。
Googleなどの検索ツールで探し、無料ツールをインストールしましょう。
ちなみに筆者はここから無料でダウンロードしました。

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ただ、リアルトレードでの検証には膨大な時間が必要です…

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RCIを使う際の注意点


チャートの方向性や強弱などを読み解く上でサポートとなるのがテクニカルツールですが、テクニカルツールは相場のどの場面でも使える完璧なものではありません。
相場の強弱性である「売られすぎ・買われすぎ」を示すRCIですが、デメリットも存在します。
RCIの2つのデメリットを見てみましょう。
RCIのデメリット①:ダマシが存在する
インジケーターの「ダマシ」とは、相場の反転シグナルが出ているにも関わらず、反転せずにトレンドが続行することです。
オシレーター系インジケーターのRCIでも、少なからずダマシが存在します。
以下はEURJPYの時間足チャートです。


RCIが売られすぎサインである⁻80を下回っています。
しかしながら、ローソク足はその後も下降トレンドを継続させていきました。
RCIのデメリット②:高安値圏に停滞することがある
RCIはトレンド系インジケーターの側面をもっている一方、相場の過熱度を測るオシレーター系インジケーターでもあります。
そのため、トレンドが継続的に発生していると、相場の過熱度を測る「買われすぎ」と「売られすぎ」のシグナルが点灯し続けることがあります。
以下のチャートを見てみましょう。


EURJPY4時間足ですが、買われすぎサインである+80を優に超え、高値圏で停滞しています。
RCIの方向感がなく、上記チャートのように高安値圏で停滞している時は売買シグナルと捉えず、エントリーを見送ることがたいせつです。
組み合わせることでダマシを回避する
【RCIと相性のいいインジケーター】の章でご説明したように、他のインジケーターとRCIを組み合わせることで、エントリーの精度を向上させることができます。
上記でご紹介した【RCIと移動平均線】は、とくにローソク足の流れを読む上でオススメの組み合わせです。
上記以外にも、ご自身でRCIと相性のいいインジケーターを探してみるのも、いいかもしれません。
まとめ


今回は相場の過熱度を測るRCIについての基礎知識から、RCIと相性のいいインジケータとの組み合わせ、さらにはRCIを用いてのエントリーポイントやRCIの注意点まで、掘り下げて説明してきました。
RCIはMT4に標準装備されておらずインストールが必要ですが、その分しっかりとチャートの流れを教えてくれる便利なインジケーターです。
トレンド相場に強く、RSIよりも反応速度の速いRCIをぜひ活用して、相場の方向性を見極めてみてください。
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