MT4のEAで取引をしているけど、VPSって導入したほうがいいの?
オススメのVPSサービスをしりたい
VPSはMT4 EAの稼働に必須ではありませんが、本腰を入れてEAを運用していくなら導入を検討したいサービスではあります。
この記事では、MT4用EAを使うなら導入しておきたい「VPS」の選び方について解説しています。
「そもそもVPSとは何なの?」という疑問から、「VPSを比較・選択」するポイントについてもプロが詳しく解説していきます。
MT4のEA(自動売買)にVPSが必要なのはなぜ?

まずはVPSとは何なのかについて簡単に解説し、その後にVPSを導入することで得られるメリットを一つずつ見ていきましょう。

VPSについて既によくご存知であればこの章は読み飛ばしていただいて構いません。次章の「MT4が使えるVPSを選ぶポイントや基準は?」からご覧下さい。
そもそもVPSとは?
VPSとは「Virtual Private Server」の頭文字を取った言葉で、簡単に言うと「自分専用の仮想デスクトップ」を利用できるサービスのことです。


上記にVPSについて簡略化した概略図を示します。VPS業者と契約することで、ユーザーごとに「仮想サーバー」が割り当てられ、ユーザーは仮想サーバーに自由にアクセスできます。
そしてFXの場合、仮想サーバーにMT4をインストールしてログインすることで、仮想サーバー上で取引をすることができるようになります。
通常の取引であれば自分のパソコンでやればいい話なのですが、EAを運用する際にはこのVPSを使うメリットが多数あります。
では具体的に何が便利なのか、VPSを導入するメリットと共に見ていきましょう。
EAの稼働にVPSが必要なのはなぜ?導入するメリットは?
VPSが便利なのは分かったけど、VPSが無いとEAを使えないのですか?



VPSが無くてもEAを稼働させることはできるけど、VPSを使うことをおすすめします。
そもそもVPSが無ければEAを稼働できないというわけではなく、自前のパソコンでもEAを扱うことは可能です。
しかしVPSを使うことで様々な恩恵を得ることができ、EAを運用するのであればVPSは欠かせないほど便利な上に多くのリスクを回避できるのです。
ここではVPSを導入することで得られるメリットを紹介します。
普通のPCよりも高いスペック
最近のVPSのサービスは高品質なものが多く、一般家庭用のPCよりも高スペックであることが多いです。
さらに自前のPCでMT4を立ち上げて取引しようとすると、ブラウザや他のソフトウェア、ツールなどを一緒に開いているとどうしてもPCが重くなってしまいます。
PCの動作が重くなると立ち上げているソフトウェア等が不安定になり、特にEAを稼働しているMT4が途中で落ちたりしたら大問題です。
一方でVPSは高スペックな上に、仮想サーバー上ではMT4だけを立ち上げておけば良いため、常にPCの負荷が軽くて安定した状態で稼働することができるのです。
よって「安定して稼働できる」というのがVPSの大きなメリットの一つですね。
自前のPCをつけっぱなしする必要がない
まずEAを稼働させるためには、EAを導入したMT4を常に立ち上げておく必要があります。つまり必然的にPCはつけっぱなしにしなければなりません。
そして先程お話したとおり、VPSを活用すれば自前のPCでMT4を立ち上げておく必要がありません。たとえ自前のPCの電源を切ったとしても、VPS上でMT4を立ち上げている限りはEAが稼働し続けるのです。
一方で自前のPCでEAを稼働させようとすると常にPCを起動させておく必要があり、PCへの負荷の増大、ハードディスクの故障などの原因にもなりかねません。
さらにはプログラムの自動更新などで強制的にPCが再起動することもあるため、自前のPCだけでEAを運用するのは現実的ではないのです。
災害や通信トラブルの時も安心
自分のPCでEAを稼働してたら停電でPCが落ちた・・
その間に相場が大きく逆行して含み損・・



VPSを使っていればそのリスクを避けられますよ。
例えば台風や地震などの自然災害によって停電が発生した際、一時的にインターネットに接続できなくなる事態が想定されます。もしEAを自前のPCで稼働している時にこのような災害が起きたら大変です。
一方でVPS業者はバックアップ電源を備えているため、例え大規模な停電が起きたとしても落ちる心配がありません。有事の際も安心して稼働できるのは大きなメリットですね。
Windows以外の端末でもMT4を稼働できる
MT4やMT5は元々WindowsOS用のソフトとして開発されたため、以前はMacOSなどの端末では使うことができませんでした。今ではMac版のMT4もリリースされているので、一応MacOSでも起動することは可能です。
しかしそもそもWindowsOS用に開発されたものなので、WindowsOS以外で使おうとすると不具合が生じる可能性はゼロではありません。これはMacユーザーなどからするととても不便で、「わざわざWindowsOSのPCを買わなければならないのか」と考えてしまいますよね。
あるいは自分で仮想デスクトップを作成してWindowsOSを立ち上げる方法もありますが、どうしてもPCが重くなってしまいますし、処理速度もPC本来の性能を発揮できません。
しかしWindowsOSのVPSを活用すればこの問題も回避できます。たとえ自前のPCがWindowsOS以外だとしても、VPSがWindowsOSであればMT4を起動できるのです。WindowsOS以外のOSを使っているユーザーにとっては大きなメリットですね。
外出している間もアクセスできる
MT4はスマホアプリ版もリリースされているため、外出中も相場状況やポジションなどを確認することはできます。しかしスマホアプリではPC版のような細かい操作や機能を使うことができません。
一方でVPSにはスマホからでもアクセスできるため、スマホからでもPCを扱うように操作できるのです。
例えば業務時間中に急な相場変動などがあった際、スマホからEAを停止したりポジションを決済するなどの操作が可能です。
MT4が使えるVPSを選ぶポイントや基準は?


ここまでVPSの概要や、EAを稼働する上でVPSを採用するメリットについて解説してきました。
次にVPSを選ぶポイントや基準について詳しく見ていきましょう。
サーバーのOSに注意
先程もお話したとおり、MT4を起動するならWindowsOSのPC推奨です。中にはLinux版などもリリースされていますが、元々Windows用に開発されたのでWindowsOSで起動するのが一番安全です。
よってMT4でEAを運用したいのであればVPSもWindowsOSのものを使う方が良いでしょう。
後ほど紹介するVPSサービスは全てWindowsOS対応なので、選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。
必要なメモリ容量
VPSを契約する際に色々なプランがあり、メモリ容量やSSD容量、CPUなどによって値段が変わってきます。ただ最近のVPSはSSD内蔵のものが多いため、重要になってくるのがメモリ容量です。
Oandaの公式サイトによると、MT4を起動するためには1GB以上のメモリが推奨されています。大抵のVPSサービスは一番安いプランでもメモリ容量が1.5GBとかなので、基本的に最低ラインはクリアしています。
一方でインジケーターをたくさん表示させたり、EAを何種類も同時に稼働するような場合にはより多くのメモリを食ってしまうため、より高いプランを選ぶ必要があります。
もし起動するEAが一つや二つであれば、一番安いプランで十分でしょう。
必要なネットワーク回線の速度
VPSを選ぶ上でネットワーク回線の速度も非常に重要な要素です。なぜならこの速度が極端に遅いものを選んでしまうと、「指値に到達したのに処理中のまま売買しない」「決済ボタンを押したのになかなか決済しない」といった事態になりかねません。これはFXにおいて死活問題です。
MT4で取引するのであれば最低でも100Mbpsは欲しいところですね。
使用にかかる値段
あまり費用をかけたくないです・・



通常の運用ならそこまで高額なプランは必要ないですよ。
ここまでVPSを選ぶ上での基準や要素について解説してきましたが、基本的に高いプランを選べば高いスペックになります。
もちろんお金があるのであれば高スペックであるに越したことはありませんが、闇雲に高いプランを選んでも月々のランニングコストが上がってしまいます。
よって先程解説したとおり「稼働するEAの数」「回線速度」などから、最適かつ十分な性能を発揮できるプランを選ぶと良いでしょう。基本的にEAを1つ~2つだけ稼働するのであれば一番安いプランで十分です。
VPSを徹底比較!MT4のEA運用に適しているのはどこ?


次にMT4でEAを稼働するにあたって、おすすめとなるVPSや各社VPSの特徴などについて詳しく解説します。
どこのVPSを採用するべきかの参考にしていただければ幸いです。
VPS各社のプランと料金の一覧表を紹介
こちらに各社のVPSのプランごとの料金やスペックなどを一覧表でご紹介します。全て最安値プランを選んだ場合の料金&スペックです。
また1ヶ月契約なのか12ヶ月契約なのかで月額料金が変わるケースもありますが、ここでは比較のために全て1ヶ月契約の場合で記載しています。
VPS業者 | 初期費用 | ライセンス | 月額料金 | 合計 | メモリ | SSD | 回線速度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
WikiFX | 無料 | 無料 | 13.4円 | 13.4円 | 1.0GB | 40GB (HDD) | 1Mbps |
お名前.com デスクトップクラウド | 無料 | 月額込み | 1089円 | 1089円 | 1.5GB | 60GB | 10Gbps 共用 |
Conoha | 無料 | 770円 | 1210円 | 1980円 | 1.0GB | 100GB | 100Mbps |
使えるねっと | 2200円 | 非公開 | 3498円 | 5698円 | 2GB | 50GB | 100Mbps 共用 |
ABLENET | 無料 | 1100円 | 1265円 | 2365円 | 2GB | 60GB | 200Mbps |
Beeks | 無料 | 非公開 | 4750円 | 4750円 | 1.3GB | 25GB | 非公開 |
Winserver | 無料 | 月額込み | 1540円 | 1540円 | 1.0GB | 65GB | 100Mbps |
おすすめのVPSや特徴を解説
ここでは先程の一覧表を元に、おすすめのVPSサービスや各VPSの特徴などについて解説します。
各サービスの料金やスペックなどから、ご自分に適したサービスを利用しましょう。
【おすすめ】WikiFX


MT4でEAを運用するのであればWikiFXのVPSがおすすめです。
その理由はやはり圧倒的な費用の安さにあり、先程紹介した一覧表を見ても突出したコストの低さが一目瞭然でしょう。FXをやる上でかかるコストが低いに越したことはありません。
一方でSSDではなくHDDであることや、回線速度に若干の不安があります。ただそれを補って余りあるコストの低さなので、特に初めてEAを運用する方にはWikiFXのVPSを強くおすすめします。


お名前.com デスクトップクラウド


日本国内で最大級の大手ドメイン登録サービスであるお名前.comが運営しているVPSサービスで、やはり超大手企業なだけあってコストの低さ、スペックの高さのバランスが非常に良いです。
また24時間365日のサポートに対応しているなど、サポートも充実しています。WikiFXの次におすすめのVPSサービスですね。
ConoHa VPS


Conoha VPSはGMOインターネット株式会社が運営しているVPSサービスです。数あるVPSサービスの中でも低コストで高性能なスペックを有しており、お名前.com デスクトップクラウドと同様にバランスが良いサービスとなっています。
また管理画面が使いやすいのが大きな特徴で、直感的に分かりやすい構成になっているので、VPS初心者でも始めやすいサービスと言えるでしょう。
使えるねっと


使えるねっとはVPSサービスとして歴史が長く、マシンのスペックも運用体制も信頼度が高いです。
またサポート体制も非常に充実しており、オペレーターの電話対応やチャットサポートはもちろん、メール受付や緊急連絡の窓口なども整備されています。
一方で他のサービスに比べて月々の料金が高めで、EAを運用する上でコストがかさむのが難点です。
ABLENET(エイブルネット)


ABLENETは株式会社ケイアンドケイコーポレーションが運営しているサービスで、インターネットサービス関連会社としてもかなりの老舗の一つです。
それだけにスペックが高いサービスを提供しており、コストもかなり低めになっています。ただ今回紹介しているサービスは低コストのものが多いため、その中では若干高めになっていますね。
Beeks(ビークス)


BeeksはVPS業者として世界的に有名なサービスで、速度やスペックの面から評判が高いです。特に速度を重視するFXガチ勢が愛用しているサービスですね。
ただその分コストがかなり高めで、さらに海外のサービスなのでHPも基本的に英語で書かれています。最近は日本語対応もしていますが、VPS初心者にとっては少しとっつきにくいかもしれません。
Winserver


Winserver はアシストアップ株式会社が運営しているサービスで、コストの低さとマシン性能の高さのバランスが良いです。
またサポート体制が充実しており、チャットサポートのみならず電話問い合わせも対応しています。さらにメール問い合わせは24時間受け付けており、レスポンスも非常に早いことで有名です。
さらに大きな特徴の一つとして、Winserverでは追加料金を払うことでWordやExcelといったMicrosoft365製品を使うことができます。
まとめ:MT4のEA用のVPSは「WikiFXのVPS」がおすすめ!
今回はMT4のEAを運用する上で、各VPSサービスの料金やスペック、おすすめのVPSサービスなどについて解説しました。
結論としてはWikiFXが提供しているVPSサービスが格段にコストが低く、特にEA初心者に強くおすすめします。
EAを運用するのであればVPSの採用はほぼ必須なので、ご自分のトレードスタイルやコストなどを考慮して選ぶと良いでしょう。
この記事がVPSを選定する上で参考になれば幸いです。
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