欧州中央銀行(ECB)は4月11日、主要政策金利の据え置きを決定しました。据え置きは5会合連続となります。
その一方で、ECBは、「インフレ見通し、基調的なインフレの動き、金融政策の伝達の強さに関する最新の評価が、インフレが目標に向かって継続的に収束しているとの確信がさらに強めた場合、現在の政策金利の水準を引き下げることが適切であろう」と述べ、近い将来に利下げを行う可能性があることを示唆しました。
クリスティーヌ・ラガルド総裁は政策金利据え置き発表後の記者会見で、「この重要な新たな一ページは、ECBの現在のセンチメントを明確に示している」と述べました。
なお、ECBはこれまでに、金融緩和について直接言及しいません。
ECBが中期インフレ見通しを引き下げたことを受け、政策立案者やエコノミストは6月の次回会合で利下げに踏み切ると見ています。なお、6月は政策立案者にとって、潜在的なインフレへの影響が懸念される第1四半期の賃金交渉に関するデータが出揃う最初の月ともなります。
ECBは4月11日、データによって中期的な見通しが大筋で確認できたとし、「インフレ率の低下は食料品と消費財の低下につながる」と述べました。
EUでは、6月の利下げ観測が強まる一方、米国では4月11日に発表された3月CPIの結果を受け、利下げ観測が後退しました。

ラガルド総裁は米CPIがECBの利下げに与える影響についての質問に対して、「何が起こっても我々にとっては重要であり、6月に発表される予測に反映される。米国は非常に大きな市場であり、経済規模も非常に大きく、主要な金融セクターでもある。我々は、米国で起こることがユーロ圏でも起こるとは想定していない」と答え、EUと米国とは、経済、政治体制、財政政策がすべて異なると強調しました。
ECBの政策金利の据え置きの発表を受け、ユーロは対ドル、対円で下落しました。ユーロドル相場は現在1ドル1.0725ドル前後で推移しています。ユーロ円相場は現在1ユーロ164.1円台で推移しています。
ユーロ円相場は現在1ユーロ164.1円台で推移しています。
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