中国当局は2023年11月25日、中植企業集団系列の複数の関係者に対して刑事捜査を開始したと発表しました。
中植企業集団は農業、金融、不動産、エネルギーなど、さまざまな分野に事業を展開する資産運用会社であり、シャドーバンキング(影の銀行)の一つです。同社は11月23日、約364億ドルの深刻な支払い不足状態にあると説明しました。
これを受けて、中国当局は中植企業集団系列の事業に対し刑事捜査を開始しました。なお、違法行為の内容については、明らかになっていません。
中植企業集団の経営難の原因は不動産への投資にあると考えられます。同社は不動産業界への投資が多いことで知られており、同社は580億ドルから640億ドルの負債があると説明しています。中植企業集団の経営難は中国の不動産産業の低迷が金融分野にまで影響を及ぼし始めていることを示していると言えます。
今回の事件は、中国経済や中国の金融市場へ悪影響を与える可能性があります。中植企業集団は農業、金融、不動産、エネルギーなど中国経済の重要な分野で事業を展開しているので、同社の経営難は中国経済に影響を及ぼす可能性あります。また、中植企業集団は中国を代表するシャードバンキングの一つなので、今後は他のシャードバンキングにも飛び火し、中国の金融市場が大混乱する可能性があります。
不動産産業は中国経済を支える産業です。中国の不動産産業の低迷により、中国経済は綻びを見せ始めています。中国は世界第2位の経済大国です。そのため、中国経済の失速は世界経済に大きな影響を与える可能性があります。
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